
ワークショップのお知らせ
ワークショップは教える側と教わる側の人間的な信頼関係が大切。
教える側は俳優の何を開きたいのか。何に出会いたいのか。
そして、教わる側は自分の何を開きたいのか、自分の何に出会いたいのか。
ワークショップはやり方や方法論を教わる場ではなく、表現のより本質的な世界を開く場でありたいと思うのです。
これは、俳優であるまえに一人の人間であることから始めることが大切です。
なぜならば、俳優である可能性は、人間としての可能性の奥にあるからです。
自分の人間力以上のものは、俳優としては創造できないのです。
「俳優として立ち止まることは、人間として立ち止まることである」
本当はもっとどうありたいと、立ち止まることは、人間としてどうありたいのかと立ち止まることなのです。
大切なことは、自分の中の限りない可能性を信じることです。
既存のワークショップとは異なり、少人数(1〜3人)でマンツーマンの稽古です。テクニック等はすべて横に置いて、むしろすべてのテクニックを退けて素のままでいるところから始まります。
大切なテーマは、創造を通して観客との人間的な出逢いを生み出すことです。舞台は俳優と観客の関係ですが、本質は俳優という「人」と、客席に座っている「人」との、「人」としての出逢い方が自分の可能性を開くからです。
自分が上手く演じたいだけでは、人の心に入るものは生まれません。人との出逢いが生まれると、その表現に人の心に入っていくものが生まれるのです。
人としてどう出逢いたいか。どう人間的な出逢いをしたいのか、それが大切なのです。
出逢いが生まれたとき、自分自身の内(心奥)から沸いてくる安心と喜びの世界。不思議にも歌から歌詞の情景が見えてきて、台詞や歌からも生きているその人自身を感じてくるのです。
そして役に人格が生まれるのです。観客はまるで人間に出逢っているように思うのです。
俳優の人間的な出逢いが役に人間的な生命を与えるのです。
人への思いが生み出す、心と心をつなぐ不思議なワークショップなのです。
役を演じるためではなく、役に命を与えるために
すべての役は端役にいたるまで人格を持っていなければならない
役に人格が生まれる